所感・解説 [メモ部分は緑字表記。画像は最下]
メモ冒頭にある『富士裾野引き』の「裾野」というのは、引分けや会の際、肩を沈めて重心を下げ息を腹に落とし、力を中心から左右均等に、徐々にかつ途切れることなく加えていくことを、山の裾野の広がりに例えたものです。自分も学生の時そういう指導を聞いたことがあります。富士だったかどうかは定かではないですが、富士山はイメージしやすいので一連のものとして記憶となっています。今後もちょこちょこ登場します。
その富士裾野は、前回0928のメモの馬手肩をロックする射法とは相容れないものです。富士裾野は正攻法であるから、自分でもどっちに進むか迷ったようですが、ここではロックを選んでいます。理由は定かではないですが、記憶を辿ると、裾野では確か弓手への力の流し方がうまくできず、結局右に偏って三角になってしまいがちだったので採用しなかったような気がします。今思えばこれは弓手側で解決しなければならない問題だったと思いますが。
メモの中程にある『但し引分けの際弓手肩を背面に下げない(前面に残す)ことと、安定した馬手(手先)に負けないというか対等の弓手を探る』という記述をみるに、弓手に後ろ髪引かれる部分があったのかもしれません(弓手と三角の関係については2015年に入ってからのメモで触れられていきます)。
「探る」という言葉が出てきましたが、この言葉はこの後も頻出します。
新しく取り組むことは、今までやっていないから正誤の感覚はわからないし、早い段階での決めつけも危険です。だから、いろいろなことを試しながら、感覚を研ぎ澄まして経過と結果を比較し、よくよく考えなければなりません。そういう意思を込めた言葉です。
下にある立ち姿の絵は少し別の内容です。メモには「裏的(射手の右側)から見た姿勢」とありますが、大間違いで、的側(射手の左側)から見た姿を書いています。さらに、そもそもうまくかけていないので、実際目指したい姿が表現できていない気がする。なので、ここでは腰の向きだけ見ていただければと思います。
私の場合、「胴造りはへそを下に向け、背板を背中につくようにする」という教えがモノにできず、状態が前に突っ込んで出尻鳩胸っぽいバランスになったり、それが「あご浮き三角弓」を助長しているような気がしていたので、思い切って逆でいこうと判断したのです。へそ天という全く逆(?)の教えがあるので、そっち寄りを試してみるということです。
今までやってきたことと全然違うことをやろうとするので、私にとっては革命的な判断なのですが、果たしてうまくいくのでしょうか。
今言えることは、6年以上経った現在でも継続しているので、うまくいっているのだと信じたい…
スポンサーリンク(楽天市場)
弓道練習メモ [メモの活字化。画像は最下]
14.10.19(右ページ)
・富士裾野引きと迷ったあげく、左の絵の射法でいくと決めた。
但し引分けの際弓手肩を背面に下げない(前面に残す)ことと、安定した馬手(手先)に負けないというか対等の弓手を探る。手の内(手先)まで神経の通った射にする。
・裏的からみた姿勢(←これは誤りで、的方向から射手をみた絵)
腰を上にする(歩く姿勢矯正と同じ方向性)
◆◆絵◆◆