所感・解説 [メモの引用は緑字表記]
今回は、「中心」に関する話です。
それだけでも珍しいのですが、左右方向だけでなく前後方向にも言及します。前後方向の部分に関しては、中心というより重心という方が合っているかもしれません。奥行きをどう捉えるか、というような話です。
語り出しは、『体の中心を起点に離れを作るのを探る』です。
教本にも『体の中筋から左右に開くように伸張し』とあるし、とかく手先でバランスを取って放つ弓を長年引いてきた私にとっては、中心主導の離れは目標というか憧れです。
これに、『体の中心で狙いをつける』なんていう補足までしています。縦線効かせるように引くと稀にそれっぽい感じになることもあるけど、再現性はほとんどありませんでした。どんなときになる/ならないの理屈を発見したいところ。
ところが、上記を実践しようとすると『中心を意識するあまり鳩胸っぽく前に突っ込みがち』になりました。左右の中心と掛ける力の配分に意識が行きすぎて、弓の抵抗力を体の方から迎えに行ってしまう形になったと思われます。
そこで、『中心はあくまで手前(体の中心)に置き、矢筋はそれよりも前面にあるという位置関係を意識しておくこと』と、心理的/物理的な前後関係を確認しています。中心よりも矢のほうが前なんて、びっくりするほど当たり前ですが、それを言いたくなるくらい物心共に前掛かっていたのでしょう。
続く『引分けで弓矢をしっかり寄せきったうえで、しかしそれでも残る中心と矢との間隔』は、体を突っ込まなくしたら、引分けが完了しても弓矢と体が寄り切らなくなってしまった、ということを言っています。
これは容易に想像できる話ですが、「一難去ってまた一難」と言うより、「一つ解消したからこそ見えるようになった次の課題」という捉え方をすべき事象です。
この課題に対しては、とりあえず『馬手の寄せの思い切りが足りていない』と精神論で対抗しようとしたもののうまくいかなかったようで、新たな苦闘が始まることを予感させています。
きりがなさそうに見えますが、進むより仕方がないですね
悪癖連鎖はただ絶てばいいのではなく、総替えしないといけない訳なので。
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この日のメモ [メモの活字版 (画像は最下)]
201220
体の中心を起点に離れを作るのを探る(←体の中心で狙いをつける)。
但し、中心を意識するあまり鳩胸っぽく前に突っ込みがち。
中心はあくまで手前(体の中心)に置き、矢筋はそれよりも前面にあるという位置関係を意識しておくこと。
引分けで弓矢をしっかり寄せきったうえで、しかしそれでも残る中心と矢との間隔
(↑ 馬手の寄せの思い切りが足りていない)
(↑ しかし馬手の脇が死ぬと馬手肩上がって本末転倒)