所感・解説 [メモの引用は緑字表記]
ちょっと前までは、同じような内容の繰り返しみたいなメモが多かったので、ある程度の期間のものをまとめて1件の記事にしたり、過去記事の引用を多用したり、もしくは少ない文章で終わりにしたり、ということが結構ありました。
一方ここ最近のメモは、真新しい内容が多く、また現在の私の取り組みと近いこともあって、これは詳述しておきたいというものが多くあるので、記事を書くのにかなり時間がかかったり、1件書いてもメモ時系列の進みが少なかったりします。
メモ帳の切り替わりのときの記事で言っている、「メモ時系列と現在の差を1年くらいにしたい」という目標にだいぶ近づきながら、そこからなかなか詰められない要因がその辺にあるのですが、かといって雑に書いてしまっては元も子もないわけで。
今回のメモも、しっかり書きたい内容でありながら、一方でどう説明するのがいいか悩ましい、そんな内容のものです。
まず前提にあるのが、天弓降体に取り組もうとしていることです。
「天弓降体」は、引分けの際に上体で弓矢を迎えに行ってしまう癖に対抗するための新たな取り組みで、「弓矢が体の上空(頭の上)から降りてくる感じ」で引分けるイメージのことです(下図)。
ところが、弓矢と体の距離感が従来と違うために、弓矢が体に近づいてくることに無意識の拒否反応が発動して体を背面方向に逃がしてしまい、『会で反り方向へ力が逃げる』ようになってしまいました。
これへの対抗策としてメモで挙げられているのは、縦線です。
『縦線で落とすべきところへひっぱり込む』
『縦線で楔打って伸びること』
これらをもう少し具体的に補足すると、「アゴをしめつつ左側の首筋を伸ばす」イメージです。首筋といえば、教本には五重十文字の一つとして『首すじと矢』とあり、巻末の図解には、それを的の方を向いた会の絵に図示してあるので、伸ばすのはどちらかというと右側の首筋のイメージを持ちやすいのですが、今回の対策としては左側でなければなりません。
この縦線の効かせ方は、実は学生の頃に思いついていたものでした。その当時から縦線が効かせられていない感はあったので、時々あれこれ試していた中で、首と頭の位置関係から考えて、左側の組筋を伸ばすようにした方がいいのでは、という発想になったのだと思います。
しかし、この時点ではうまくいきませんでした。猫背だったために背骨が傾いており、胴と首の位置関係を正すと伏せすぎになってしまい、縦線が効くどころではないようになってしまったため、ボツとなりました(下図参照)。但し当時はこの辺の理屈はわからずに、何となくうまくいかないからボツ、だったかと思います。
それから月日が過ぎ、猫背解消活動から「体起こし」が発明されたことによって従来の胴と首の位置関係が「反り問題」として表面化してきたため(反りの真因はこっちかもしれませんね)、今こそ「アゴをしめつつ左側の首筋を伸ばす」縦線の効かせ方の出番だというわけです(下図参照)。つまり、『縦線は実は若い頃のイメージで合っている。当時は猫背(体起こしていない)であったため機能しなかったということ』です。
この『体起こし かつ 反らない縦線』によって、『縦線で楔打って伸びること』が実現され、さらに『そのレールに天弓降体を軌せる』ことができれば、重心と縦(上)方向が同じライン上に並ぶようになり、ようやく天地に伸長する前提が整うことになるはずです。上の図の×印たちでは… 無理がありますよね。
縦線や重心の前後方向のブレについては、今まであまり取り組んできていませんでしたが、今回の取り組みなどによって少しずつ矯正できつつある感じがします。左右方向については、ずっと取り組んできた割りには改善していませんでしたが、そっちも最近になって変わりつつあると思います。まあ不退転の決意でやってるんだから、そうでなければ困ります。
ちなみに「軌せる」は「のせる」と読むつもりで書いていますが、実際にはそうは読みません。書いているときも恐らくわかっていたと思いますが、「軌道(レール)に乗せる」という意味を込めて、敢えてこの書き方をしたのではなかったかと思います。
あと、念のためですが、元々伏せ気味の人は左の首筋をことさらに伸ばそうとしてはもちろん駄目です。矯正は常に、正しい状態を理解した上で、そこと現状との相対性を対象にしなくてはなりません。
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この日のメモ [メモの活字版 (画像は最下)]
230417
天弓降体とアゴを結びつけるのは縦線。
縦線で落とすべきところへひっぱり込む。
会で反り方向へ力が逃げる。縦線で楔打って伸びること。
縦線は実は若い頃のイメージで合っている。
当時は猫背(体起こしていない)であったため機能しなかったということ。
230427
体起こし かつ 反らない縦線
そのレールに天弓降体を軌せる