サンカクユミ(三角弓) -考える弓道-

自分で書いた弓道練習時のメモについて語る「自己評論ブログ」です!

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『弓の面』弓道練習メモ '20/10/11

所感・解説  [メモの引用は緑字表記]

今回は、引分けにおける脇の働かせ方についてです。

肩が抜けたり(差し込まれたり)、肩を支点のように使ったりすると、脇は効かせられません。逆に、脇が効かせられているなら、肩はこれら症状にはならないはずです。脇と肩とは、表裏というか、一蓮托生なのです。

 

メモにはまず、『しめたアゴの縦線を軸に、両脇を体から横に押し出すように引分ける』とあります。

「肩を押し出す」だと、肩の上面の筋肉を使って行うという誤解をする余地ができてしまうので、ここは「脇を」である必要があります。

 

そして次に、『さらに、両脇は前面(脇正面)に押し出すというか、残すようにする』と続きます。

これには肩の抜けを防ぐ意図がありますが、従来この引き方はやってこなかったというか、むしろあまり好まない引き方でした。

 

その背景にあるのは、私が「引分けは背中側に納める」というイメージをずっと持っていたためです。

これは、弓道を始めた高校で「引分けは両肩甲骨を近づける(合わせる)ように納める」引き方が流行っており、その影響を引きずっていたからです。肩甲骨を近づける引き方は途中で止めましたが、背面側へ納めるイメージは残りました。

そのため、過去に読んだいくつかの本に「両脇(肩)を体の前面(腹側)へ出すように引く。そうすると矢所も安定する」というような内容が書かれていたことがありますが、上記イメージと異なるため、不採用としてきました。

 

しかし、時間をかけてあれこれ試行錯誤を重ねた結果、肩が抜けがちな自分の今の射においては、『両脇は前面(脇正面)に押し出すというか、残すようにする』べき、という結論に至ったのです。

ずいぶんと長い年月を経て、本が言っていたことに共感できました。書かれていることに疑問を持ったとしても、とりあえず試してみれば良かったのでしょうが、まあ性格や考え方からして仕方がなかったでしょう(その辺りの話はこっちとかに)。

 

そしてメモは最後に、『おさめぎわに弓の外側の面が体に近づいてきて、それが回転に変わる。そこからが会』。

これは感覚的にはすごくよく分かる話なのですが、言葉で説明できるかどうか。とりあえずやってみます。

 

引分けが始まると、肩の関節が開いていき、腕と弓の角度が変化していくことによって手の内の中で弓が回っていきます(厳密には手の内の方が回っているのだが)。

それと同時に、弓は大三の位置から体の方へ近づいてきます。この時の、弓(外竹側)と弦とで構成される仮想の面が体に寄ってくる感覚を「弓の外側の面が体に近づいてくる」と説明しています。

普通は、おさめぎわまでこの回転と接近の作用は続くはずなのですが、先述の背面側に納めるイメージの引分けだと、ちょっと違ったことになります。

肩は腕と一緒に背面側に動くような形となり、弓は体には近づきますが、肩は開ききらずに弓へかかるべき回転が足りないまま引分けが終了してしまいます。当然、離れで何かしらの小細工を要することになります。

しかし、おさめぎわまで『両脇は前面(脇正面)に押し出すというか、残す』ように引分けきることができれば、肩は十分開き切り、体が弓に割り込むような形になって、自ずと必要な回転を得ることができます。

こうなれば、会では変な小細工せずとも、素直に左右に伸長すれば離れを自然に呼ぶことができる、はずです。

 

正直、この状態が常にできるようにはなっていませんが、本当にたまに、「おさめぎわに弓の外側の面が体に近づいてきて、それが回転に変わる」感覚のときがあります。

でも、そういうときって「このまま一気に良射完遂したる」って気負いまくるので、その先でミスるケース往々にしてあり、です。

 

 

そんな日々ですよね。弓道。

 

 

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この日のメモ  [メモの活字版 (画像は最下)]

201011

しめたアゴの縦線を軸に、

両脇を体から横に押し出すように引分ける。(←馬手脇の方向が下がりやすいいつものやつ。引き過ぎとか上飛びで気づく)

さらに、両脇は前面(脇正面)に押し出すというか、残すようにする。

それと手の内反時計との組み合わせを作り出すこと。

おさめぎわに弓の外側の面が体に近づいてきて、それが回転に変わる。そこからが会。(←近づいてくるの待ちではだめかも。脇で寄せるようにする、とか)

馬手を(上じゃなくて)横に飛ばす感覚を覚える。