所感・解説 [メモの引用は緑字表記]
前回記事に引き続き、今回も「過去からの悪癖の真因では?」系記事です。
何の真因かといえば、「引き過ぎ」です。
これはもう積年の、
いやほとんど弓道始めた時からずっとの、
つまり四半世紀近くの、
悪癖です。
そして何がその解かといえば、『D型のまろやかなver.』?
確かに、絵を見ても馬手先は力みなく弦に取られているような感じがする。
でも、「まろやかD」は、別のことをした結果の状態であって、「まろやかD」を作りにいくことが引き過ぎ対策の解 ではありません。
では何をするのがいいのかというと、
『会の弓手肩の位置の感覚がそもそも大間違いしている。もっと遠くあるべき(要は詰まっている)・・・弓手は肩を遠くに引き出す力』
『馬手も弓手みたく肩を引き出すこと』
つまり、両肩が詰まって体から引き出しきれていないため、両肘へ力が通らず、両腕を貫通する中筋で張り合うことができない。そして張り合うことができないと、引き過ぎになり得る、ということなのですが、これは逆から言った方がわかりやすい。
この張り合いがあれば(≒一直線になっていれば)、関節や筋骨の構造上、手先で引き過ぎることはできなくなる、ということです(下図参照)。
■一直線を確保できていれば、適正な矢束になりやすい
■手首を立てて矢束を稼ぐことは物理的には可能だが、矢が下る(視界が変わる)し、矢所も大きく変わるため、気づかないうちにこうなることは基本ない
■馬手肩で力が止まり、支点のようになってしまうと、肘を下げられるようになってしまい、高さ維持したまま手首を立てられるようになってしまう
これだと矢は下らないので、視界にはあまり影響を及ぼさないし、矢所が激変することもなく、非常に気づきにくいです。
自分で気づけるとすれば、矢先の出ている長さが短くなることによるくらいですが、これはもう重篤な状態であって、引分け後半から会にかけて矢先が気になって力を加減するようになってしまい、会は不安定になり、さらには早気に… という流れが用意されています。
過去の記事にも書きましたが、引き過ぎは力を弱めることでは根本的解決にならず、本来使うべき力で引き、応えられるようにならなければならない、のです。
そして、その本来使うべき力というのを、今回は明確にできました。
あとは、やるだけです。
この「やるだけ」も、もちろん簡単ではないですが、これだけ明確に位置付けられれば、完遂できる気がします。
結局、悪癖の裏には、やるべきことができていないという必然がある、ということでしょうか。
現象として表れている悪癖に対してその直接的な矯正法を考えるのももちろん必要ですが、そもそも基本と言われることができているかどうかを確認していくことが(どの悪癖に効くかとか考えることはできなくても)、実際には様々な悪癖矯正につながっているということも、往々にしてあるのでしょう。
(実は… 身もふたもないですが、一直線と馬手手首を立てるのを両立する方法はあります。それは直線を傾けることです。ということは、一直線には水平という要素も必要だということになります。本来は当たり前なんでしょうけど)
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この日のメモ [メモの活字版 (画像は最下)]
200722
【重要】
会の弓手肩の位置の感覚がそもそも大間違いしている。
もっと遠くあるべき(要は詰まっている)。
これを、アゴを浮かせずに解消できるよう回数をやる必要がある。
馬手はまずこれ(⇒離れ馬手ほどくの厳禁。弽の弦枕の最下点を浮かせるな)
あと頭の位置
始めから最後まで。弓構えの時弓矢が遠く感じるがそれが正しい。
200807
- 弓手は肩を遠くに引き出す力 およびその力のよる7/1後半~7/4の手の内(反時計回り。
<重要>
これがうまくいくと、馬手は柔らかく抱き込むような感じになる。また、離れでは馬手拳がねじれながら飛んでいくような感じになる。
- 馬手は会~離れの弦枕最下点(ほどき厳禁)
↑これ以前に、馬手も弓手みたく肩を引き出すこと。これをやると弓手の伸びる方向を今までより少し前にしないとつり合わない。これが正しい。弦枕の意識は会から。 - 頭の位置は最初から最後までもう一つ後ろ。特に弓構えで必ずチェック。
この頭の位置で、アゴはしっかりしめること。 - 上記(特に1と2)の力の結果の離れを身につける。まだ昔のやり方が残っているので、回数で排除すること。
会で弓手脇から上方向に押す力がとぎれるとダメ
200906
会の中盤で、力が弱くなって狙いが乱れる(下がる)あれをいい加減なくさないといかん。会ではそれに集中すること。
200912
引分けで両肩を遠ざけるとき会を下げていくのは縦の力で。そのまま会→離れでの伸び方を探りたい。