サンカクユミ;三角弓(弓道練習メモ集)

上達めざして練習の際に書いている備忘メモの自己評論弓道ブログです

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『会でのねらいについて』'16/6/18, 6/19, 6/26, 7/1弓道練習メモ(後編)

所感・解説 [メモ部分は緑字表記。画像は最下]

後編の今回は、狙いの話。

狙いの話をするにあたり、教本で狙いについて言及あったか見てみました。記憶になかったので、言及されていないのではないかと思っていましたが、ありました。

曰く、『ねらいは両眼ともに開いたままで、左の目尻・右の目頭の視力を用い、左拳と弓の左側、的の中心点とを見通して定めるのが原則である』と。図も載っています。

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図は、弓の左ラインから的の左半分が出ている状態で描かれているので、効き目は右の前提です。私も右なのでこれには違和感はないですが、効き目が左の人はそうではないはずです。弓から大きく離れて的が見えるのだと思うのですが、私には分からない感覚です。

また、「左の目尻・右の目頭の視力を用い」というところは謎です。図はめいっぱい面を向けている状態なので、両眼ともほぼ正面をみるような感じになると思うのですが、「左の目尻・右の目頭」は面を浅くして横目で的を見るような状態のことを言っているように思います。よくわかりません。

 

さて、狙いに関することがメモに登場するのは非常にまれなのですが、ここでは『目線で矢を通して的を狙う感覚?(金子流に近いかも)』と言っています。

「目線で矢を通して的を狙う」というのは、現実的には不可能です。上の図のごとく、目線は矢筋には乗りません。和弓は頭より後ろまで引き込むので、目と矢の位置関係は、的の左右方向に対して間隔ができます。その結果、目線と矢筋は的に対して同じラインには乗らず、角度がつきます。ということは、視界だけでは的を狙えず、感覚と組み合わせて狙いをつけざるを得ないということになります。極端に言えば、狙いに関しては会で矢のライン自体に意識を置いてもあまり意味がないということです。視界と体の位置関係で予測した矢の方向を信じるしかないのです。

しかし、視界は面の向け具合によって変わってしまうものであり、体の感覚とて実態と合っていないことは往々にしてあるので、狙いというのは不確実なものによって構成されているとても危ういものなのです。

「目線で矢を通して的を狙う感覚」はその不確実さを少しでも確実へ近づけるための提案です。これは、普段は意識することのない「矢自体のライン」をねらいの主体において、それを意識で伝って的に入っていることを確認するというものです。ボウガンや弩などのように矢の後ろからねらいをつけることは出来ないが、それを頭の中でやろうというのです。

矢筋も変わってくる。一緒に点で狙う癖もつけること』は、狙い方を変えることによって体の使い方も変わってくるかもしれないし、矢を意識することで、点で狙う癖もつけられるのではないか、ということを言っています。狙っているような気になっていても意外と狙えていないことってあると思います。

 

そして最後に、『目線で矢を通して的を狙う感覚?(金子流に近いかも)』の「金子流」について。金子は高校の時の同学年で相当中たっていたやつで、彼にどうやって狙っているか尋ねたところ、返ってきたのは「矢が的に向いているのを見るだけ」とのこと。つまり、上記で「出来ない」と言ってきたことをやっているというのです。確かに、彼は少し面を伏せ方向に傾けて目の位置を矢の上に近づけることで、ボウガンや弩などのように目線を矢筋に載せ、矢が的を向いているのを視覚で確認できるような射をしていました。

それをそのまま真似るのは議論あるかと思いますが、理にかなっている部分はあると思います。また、こういった話を聞くと、自分の知っている範囲や分かる感覚というのは狭いものだと思い知らされます。うまくできていれば別に良いのですが、そうでなければ、違う方法や見解を聞き(読み)、考え、試しながらうまくいく方法を探し出すしかありません。そこにやりがいを感じられないと続かないですよね。それがスター達が弓道を続けなかった理由なのかも、とちょっと思いました。

 

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この日の弓道練習メモ(画像は最下部分 

160618

引分け・会馬手の方向を下にしない

 

160619, 0626

円相載せ(腹)⇒ 腹中心に引分ける

⇒会で弓力を体で受けられるように、弓矢を体に近づける(意外と馬手が寄り切っていない)

 

引分け、特に後半は縦線でおろす

あご浮かせない

目線で矢を通して的を狙う感覚?(金子流に近いかも)

⇒矢筋も変わってくる。一緒に点で狙う癖もつけること

 

160701

一本一本プレッシャーを感じながら丁寧に引くこと

 

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