所感・解説 [メモ自体は下の緑字。画像は最下]
冒頭から『心気を丹田に』『動作動作を腹を意識して』と続くのでちょっと身構えますが、『カウントは腹で数える』と来れば先の2つも含めて早気について言っているのだとわかります。
「カウント」というのは、言うまでもなく会で数を数えて、既定の数になるまで離れを我慢することであり、先回記事にあった「会 10 11秒活動」はそれを11秒に設定してやろうというものです。
5秒あたりでないのは、目標が近いと現状の延長で頑張ろうとしてしまい、結局は現状から抜け出せない、という事態を避けたいからと想像します。
10秒でなくて11秒なのは、目標をキリの良いところで設けてしまうと、そこに到達した瞬間離れ、みたいになってしまうので、まだ先があるような意識を持とうとしたのではないかと想像します。
ずいぶん昔の話なので、今となっては想像にすぎません。
この「数える」というやり方は、早気と戦う手段としてはおそらく最も原始的なもののひとつだと思いますが、ほかにも同じようなレベルのあがきを私自身いくつも試してきましたし、周りで聞いたり、見たりもしてきました。
それらをいくつか書き出してみましょう。
- ただ数えるというだけだと、早く数えてしまう場合があるので、そうならないよう銭湯みたいにゆっくり数える。それでも早くなる場合は、逆に早くなるのを認めて設定秒数を膨大(30とか50とか)にする
- 心は無にできないので、腹とか丹田とかのことだけ考えまくるようにする。あるいは実際の腹とか漢字の腹とかを頭にイメージし続ける。あるいは唱えるくらいの勢い。というか唱える。
- 他の人にまだまだと言ってもらう。さらには馬手に手を添えてもらいそれが外れるまで離さない
- 歌や音楽を頭の中で流して、既定のフレーズが完了するまでもち続ける。さらには実際に聞きながら(推奨不可。せめて人のいないところで…)
- どうにも離れてしまうので、始めから離さないつもりで引き、たもったのち、引き戻すことで、引き絞っているという状態に体と頭を慣らしていく(反射早気レベル1向け)
- 上記が的前でできない(離れる)場合、巻き藁でやる(反射早気レベル2向け)
- 巻き藁でも引き戻せず離れてしまう場合、素引き(弽あり)の引き戻しで慣らす。(反射早気レベル3向け)
- 弽をつけてやると弦がこぼれそうな場合は、素手でやる(反射早気レベルMAX向け)
これらはちょっと前に書き出した早気の4要因のうち、反射を解消するための手段の候補と言えますが、私もいいやり方と言い切ることができません。
おそらく効果が上がらない場合もあるでしょう。しかし、これらのうちのどれかによって、早気が改善した人もいるのではないかと思います。
特効薬的なものは基本ないと思うので、冷静に、多面的に(要因別に)あがいていくことが、治癒に至る可能性のある現実的な道だと思っています。
今回の内容と 巻き藁矢の話とで考えれば、私は「反射早気レベル2程度」だったことになります。今はおそらく私を早気だと思う人はほとんどいないでしょう(少なくとも時間的な観点で言えば)。
可能性はあるということです。
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この日の弓道練習メモ(画像は記事の下部分)
160429(右ページ)
心気を丹田に……
動作動作を腹を意識して。
カウントは腹で数える。
体配)坐った時、そり過ぎ。前傾する。
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・ 馬手引き過ぎないように。肘上方向。
肘から先が直線くらいのイメージで丁度いい
・弓懐下手
肘(特に弓手)の張りで引きつけるように。
弓矢を体に近づける。その張りは引分けに続く。