所感・解説 [メモ自体は下の緑字。画像は最下]
今回はまた末弭倒れについてです。
前々回の記事で、「メモの当時は、まだ弓手側で模索しているようだ」と書いたのですが、どうもそうではなくて、馬手側も含めて考えていたことが今回のメモで分かりました。
しかも今回のは、いくつかの推定原因に対する方策のまとめです。
①「切り下げ」
的正面に倒れる弓手側の原因である「切り下げ」に対しては、「下狙い上飛ばし」が対処案として提案されています。
切り下げなければ的に飛ばないということは、そもそもの狙いが高い可能性が高い。しかしただ狙いを下げただけだと、切り下げ癖自体が消えたわけではないので下に飛んでしまう。なので、離れも切り上げる(跳ね上げる?)くらいのつもりで変える。
②「弓手手の内 右回転」
脇正面に倒れる原因である「弓手手の内 右回転」に対しては、「角見で左回転」などが対処案として提案されています。
しかし実はこの左回転が難しい。いままで右回転でねじ込むように弓を押していたのを、起こし上げるように左回転にしようとするが、弓の抑えどころがわからず力が伝えられない。矢勢がなくなるとか弓返りしなくなるくらいならいいが、腕とか顔を払うようになると地獄。これが手の内を治す上での最強の敵。
この「手の内左回転」は2020年現在集中して取り組んでいて、成果が上がってきているので、4年後のメモでは詳述できると思います。
③「馬手ワイパー」
的正面に倒れる馬手側の原因である「馬手ワイパー」に対しては、「しゃみせん、バンザイ」が対処案として提案されています。
ワイパーは、扇形みたく弧を描いて馬手を上方向にきる離れなので、この逆のイメージを使って対抗しようとします。それが「しゃみせん」です。
しゃみせん離れとは、下半円を描くようにしゃくりあげる離れを、三味線の弦をはじく様に例えて表現した射癖です。
下方向に離すというだけでなく、親指の付け根で弦をはじくというイメージが加わるこのしゃみせん離れは、手繰って上方向の弧を描いて離れるワイパーの対局に位置するようなもので、対抗イメージとしては最適なわけです。
(「バンザイ」は直線的に下から上に離れを出す様子。馬手が飛ぶ方向がワイパーと同じなので対抗するにはちょっと弱いか。方向から逆らうべきと思う)
これだけ道具がそろっていれば、末弭倒れとて無傷ではいられまい。
しかし、
扇と三味線…
諸行無常の響きが…
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この日の弓道練習メモ(画像は記事の下部分)
160418(右ページ)
弓 倒れる 研究
疑惑 対処案
① 切り下げがいかん? ⇒ 下狙い上飛ばし
② 弓手手の内が右回転 ⇒ 角見で左回転 プラス 上押ししない(中押し)
③ 馬手ワイパー ⇒ しゃみせん、バンザイ
この辺り(②)がうまくいくと、弓力に負けない手の内になって会に安心が加わる。逆に少し力を入れても離れに直結(悪い意味)もしないので良い。
この手の内が的でもできるように練習。