所感・解説 [メモの引用は緑字表記]
今回は、離れ⇒残心で弓が倒れてしまう癖についてです。
具体的にどんな状態かと言えば、離れで末弭が斜め前(的正面側+脇正面側)に倒れ、残心ではそのまま弓が斜めに寝た状態なります。
私がこの癖を自覚するようになったのはここ数年のことですが、下の写真(筆者射影2001)の通り、かなり早いうちから患っていたものです。
この末弭倒れについて、最新のセルフ研究では「的正面側に倒れるのと脇正面側に倒れるのには、それぞれ別の原因があるという説」が有力となっています。
的正面側に倒れる推定原因は馬手のワイパー離れです。
会で上方向に吊りあげるように引っ張り、離れもそのまま上にきるので、弓は下弦側(本弭に近い方)を引き上げられる形となり、結果、末弭側は前に突っ込んでしまう、という理屈です。
当然、弓手の上押しや切り下げも 一因とは思いますが、上に書いた馬手から掛かる力は弓の反発(反動)に影響を与えるので、こっちの方が支配的ではないかと思っています。
また、弓手側は射手から見えるので意識しやすいが、馬手側は見えないので気づきにくいし、意識が続きにくいというのもあると思います。
脇正面側に倒れるのは、右回転の手の内が原因と思われます。
これは上の写真を見ても一目瞭然で、早く何とかしろよって話です。
この手の内右回転については、'15/8/8のメモの記事で触れており、2020年現在新しい取り組みをしていることも書かれています。要するに、今回のメモの日付である'16/4/10まで半年たっても状況変わらず、さらにこの先4年以上ずっと患い続けることになるというわけです。残念。
ただ、その「2020年現在新しい取り組み」は、審査や試合がなかった昨今の状況(コロナ禍)もあってか、劇的に変える覚悟が継続できたので、脇正面への倒れはほとんどなくなりました。的正面の方はもう少し弓が立った方が美しいとは思いますが、見れる範囲にはなってきたと思います。悪癖を治すのは至難の業だが不可能ではないということを実感しています。
さて、ここまで述べてきたのは、この記事が対象とする'16/4/10メモの話ではなくて、最新のセルフ研究(現時点での考え)についてでした。
当時のメモではまだ倒れる状態を分解せず、弓手側で模索しているようです。
いや、つい先日のメモで、馬手にも着目していたのを見たような気がしたが…
('16/4/6のメモ『離れで弓が倒れるのは、上押しのせいではなく、馬手手先がはね上がっているからかもしれない』)
追いきれなかったか。 惜しいことをしたな。
タイトルの『悪癖を治すには、体と意識と無意識を変える必要がある』ですが、
「体」は主に筋力のことで、正しい射の運行の仕方が分かっていても、必要な筋力がなければ、実行できないということを言っています。
「意識」は、現状と正しい射の差と、正しい射へ至る筋道を理解し、それを実行しようとすることです。
「無意識」は極端に言えば反射運動(早気みたいな)のことで、そこまでいかなくても意識せずに行う(行ってしまう)射の運行のことです。反射でなければ「意識」によって「無意識」の発動をある程度抑えることができるので、それを繰り返して「無意識」を上書きしていくことになります。反射の場合は… 早気カテゴリの記事の中にヒントがある、かも。
今回の記事で言えば、「体」の問題はなくはないかもしれないけど、おそらく支配的ではなくて、「意識」がブレたり弱まったりしてしまったために、「無意識」の挽回を許してしまったという構図だと思います。
まあ、そもそも「意識」の変化の方向性が正しかったか、という問題もあると思うけど。
結局それ(正しい意識に変えること)が悪癖矯正の起点ではあるけど、それとてまだまだ起点に過ぎず、「体」「無意識」と連れだって完走しないと悪癖は治らない、ってことです。
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この日の弓道練習メモ(画像は記事の下部分)
160410
◎弓が倒れるの研究の続き
離れで握る癖?
これによって三指とごうじゃくで弓をべったり握る残心になるのかも。
離れのあとで弓が倒れていくのでとてもかっこ悪い
とにかくまずは4/9の角見押しのまま離れ、残心にできるように、的の狙いと合わせて感覚探すことから?
残心の手の内を(鏡で)前から見たとき、 人差し指側(背面側)がしっかり見えてしまう。
時計回りの方向の力のせい?
引分け、会で時計方向の力をかけないようにする。
上押しをこの時計方向の力と勘違いしているフシがある。
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3/21からここまでの内容は超重要
(馬手肘前引きはちょっと保留)
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