所感・解説 [メモ部分は緑字表記。画像は最下]
先回記事の「視点」や「視界」からの続きで、今回は「見方」についてです。
浮いているアゴをしめると、同じ頭のパーツである目の位置も一緒に下がる。目の位置が下がれば、物の見え方(視界)も大きく変わる。
逆から言えば、その大きく変わった見え方を維持することができれば、アゴがしまった状態も維持できる、ということになる。
ならば、その変わった見え方を維持するためにどのように意識すればいいか、というのが今回の「見方」の話です。
まずメモにあるのは、『弓手、的を下からのぞき込む』です。
目の位置を、弓手や的を下からのぞき上げるように見ることができる位置にする、ということです。窓にある「畳み上げる式のブラインド(伝わります?)」を手で上げるように下から少し開けて、そこから外の様子をのぞき上げる時のような感じです。(もっと上手な表現あれば教えてください…)
「特におさめ際」は要注意で、弓の抵抗力が強くなると手先で会を下げに行きやすく、反動でアゴが上がりやすいところなので、上記の「見方」を変えないように特に意識する必要があります。
次にメモにあるのが、『柔道家が相手を見るような』です。
柔道やレスリングの選手は、投げられにくいように重心を下げるためだと思いますが、構える際、あごを引いて頭の位置を下げ、ドラゴンボールみたく黒目を上まぶたに半分隠れるくらいにしてのぞき込むように相手を見るイメージがあります。額に横じわ刻まれるくらい下から上に見る人もいます。だからお前(私)もこれくらいのつもりで見るようにしろ、という意味です。
最後が『けものが獲物を見定めるような』です。
これも上の柔道家の例と同じような感じです。虎とかライオンが獲物に狙いを定めて飛びかかるタイミングを図っているとき、姿勢を低くして黒目を上に集めて相手を見ます。
これらは、教本の「半眼に開き、鼻頭を通してやわらかで」とはかけ離れたもののようですが、やろうとしていることは体のパーツの位置取りを正すことであり、今まで逆であり過ぎた(上から的を見下ろすような位置取り)のを逆療法的に治しにいくためのもので、「的をにらみつけろ」というような趣旨の話ではありません。
ただ、千年のあご浮きは、これくらいの勢いでやろうとしないと直らん悪癖だというのも事実としてあります。
スポンサーリンク(楽天市場)
弓道練習メモ(画像は記事の下部分)
151004
メモ
・「弓手、的を下からのぞき込む」を引分け→会(特におさめ際)で継続
・それでも肩が上がるアホ。新しいことをやろうとするとすぐ古い癖が復活する
・引分け、会、おさめ際で弓手肩がもう一つ出きらない。意識して出す。
うまくいくと残心の弓手肩がすっきり。
151009
目線
柔道家が相手を見るような。
けものが獲物を見定めるような。