所感・解説 [メモ部分は緑字表記。画像は最下]
メモは『口割が低いと言われたが、左ページまでの経緯にて大いにあり得る』で始まります。
馬手が手先で引き過ぎ(手繰り)の状態だと、肘の角度は大きくなり手先の位置は高くなる。手先の位置が高くなるということは、矢筈の位置が高くなり、口割が高くなる。
逆に馬手の引く量が少なくなれば、肘の角度が小さくなって手先の位置は下がり、口割も下がる。だから、口割が低いと指摘を受けたのは、やろうとしている引き過ぎ対策ができている証拠ではないか、というのがこの意味するところです。
口割に関しては、高いのはOKで低いのはNGなんで問題はありますが、ここではそれは一旦置いておいて、口割が低いという現象に対して、何が原因なのかということを考えます。当然両腕を上げて会全体を高くして解決、と言う話ではありません(それが正解の可能性ももちろんゼロじゃないが)。
というか、今回の仮説はもっと単純で、「口割(矢)が低いのは、口の位置が高いから」というものです。あごの高さによって口割も数センチは簡単に変わってくる。そりゃこれだけあごが浮いていると言ってきている訳だから、まずこれを治すのが先決だ。治した先に、馬手がどうだとか、弓手はどうだとかいう話ができる。
ただ、口割の議論や指導の際、意外と口自体の高さについて触れられないケースが多いのではないかとも思います。指導する際もされる際もちょっと気にしておきたいところです。
まあ口割問題に関わらず、「あご浮き」は縦線を曲げて水平バランスを乱し、視界を変えて力の使い方も変えてしまう、とてもやっかいなやつです。さらに、これを治そうとすると、他の部分にも連鎖的に影響を与えて戦線が無秩序に拡大し、うまくいっている部分も作り直しになるリスクがあります。
なので、現在射に迷われている方で、もしあごが浮く癖をお持ちだったら、何を置いても「あご浮き」から治すことをおすすめします。
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弓道練習メモ(画像は記事の下部分)
150524(右ページ)
前日○○(地名)で口割が低いと言われたが、左ページまでの経緯にて大いにあり得る。問題は口の位置が高いのか矢の位置が低いのかだが、検証の結果前者の可能性が高い。よって、対処としては口の位置を下げる。
面を向けるときに口の高さが上がらないようにし、以降の行射中にも上がらないように維持する。
この口の位置を下げるというのは、あごが浮かないようにするアイテムの一つでもある。この感覚を的前の視界で練習して身につける必要がある。